法律案の正式名称は、「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律」です。
今回の改正案のポイントは以下のとおりです。
まず、@「労働条件に関する文書の交付等」については、労基法第15条第1項後段に定めるもののほか、退職手当その他の賃金に関する事項として厚生労働省令で定める事項(詳細未定)を文書の交付その他の厚生労働省令で定める方法(詳細未定)により明示しなければならない、とされています。
A「通常の労働者と同視すべき短時間労働者に対する差別的取り扱いの禁止」については、以下のような内容となる見込みです。
イ.事業主は、業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度からみてその職務の内容が当該事業所における通常の労働者と同一の短時間労働者(以下「職務同一短時間労働者」 という。)であって、当該事業主と期間の定めのない労働契約を締結しているもののうち、当該事業所における慣行その他の事情からみて、当該事業主との雇用関係が終了するまでの間において当該通常の労働者と同様の態様及び頻度での職務の変更が見込まれる者については、短時間労働者であることを理由として、その待遇について差別的取扱いをしてはならないものとすること。
ロ.イの期間の定めのない労働契約には、反復して更新されることによって期間の定めのない労働契約と同視することが社会通念上相当と認められる期間の定めのある労働契約を含むものとすること。
すなわち差別的取り扱い禁止の対象となる短時間労働者とは、
- 通常の労働者と職務内容が同じ(業務内容及び責任の程度により判断)であり
- 期間の定めのない労働契約を締結している(有期契約でも更新を繰り返すと該当する場合がある)
- 雇用関係が終了するまでの間、通常の労働者と同様の態様および頻度での職務の変更が見込まれる者
に限定されており、本来のパートタイム労働者として労務管理が行われている場合には対象外となるといえます。
B「賃金に係る均衡の確保」C「教育訓練に係る均衡の確保」D「福利厚生に係る均衡の確保」については、通常の労働者との均衡を確保することを要請されています。
(義務、努力義務あり)
E「通常の労働者への転換の推進」については、以下のような内容となる見込みです。
事業主は、通常の労働者への転換を推進するため、その雇用する短時間労働者について、次のいずれかの措置を講じなければならないものとすること。
(イ)通常の労働者の募集を行う場合において、当該募集に係る事業所に掲示すること等により、その者が従事すべき業務の内容、賃金、労働時間その他の当該募集に係る事項を当該事業所において雇用する短時間労働者に周知すること。
(ロ)通常の労働者の配置を新たに行う際に、当該配置の希望を申し出る機会を当該事業所において雇用する短時間労働者に対して与えること。
(ハ)一定の資格を有する短時間労働者を対象とした試験制度を設けることその他の通常の労働者への転換のための制度を設けること。
(イ)から(ハ)までに掲げるもののほか、短時間労働者が通常の労働者として必要な能力を取得するために教育訓練を受ける機会を確保することその他の通常の労働者への転換を推進するための措置を講ずること。 |