薦田社会保険労務士事務所

ご相談内容
私は、賃貸不動産会社で法務を担当しています。今度、就業規則を作成することになり、不動産業が「特例措置対象事業場」に該当する業種なのかご質問させて頂きます。

店は3店舗あり、従業員がそれぞれ3人ずつ従事しています。労働者の人数要件は満たしていると思うのですが、いかがでしょうか?

労務関係は素人同然で、見当違いな質問かもしれません。また、先生におかれましは、お忙しいところ申し訳ございませんが、 質問に答えて頂ければ幸いです。何卒よろしくお願い申し上げます。
回答
貴社の事業は労働基準法別表第一の第9号に該当するため、特例措置対象事業場には該当しない。したがって、週40時間労働が適用される。(週44時間は適用されない)

労働基準法は、「1週間について40時間を超えて、労働させてはならない。」と定められています。しかし、事業の種類及び規模によって上記基準の特例が認められており、これに該当する場合は 1週間について44時間まで労働させることができることとされています。 この特例が適用される業種とは、労働基準法別表第一に掲げる15の事業のうち、第8号(商業)、第10号(映画・演劇業、ただし映画の製作の事業を除く)、第13号(保健衛生業)、 第14号(接客娯楽業)となっています。

貴社の事業がこの4つのどれかに該当すれば、週44時間労働が認められるのですが、不動産の賃貸仲介業は、第9号(金融・広告業)に該当します。 不動産の賃貸仲介業が金融・広告業に該当するというのはおかしいのではないか、と感じられると思います。

しかし、この9号は法律の規定上は、「金融、保険、媒介、周旋、集金、案内又は広告の事業」となっており、不動産の賃貸仲介は、まさにこれにあたることになります。 なお、ちなみに第8号は「物品の販売、配給、保管もしくは賃貸又は理容の事業」とされており自己の所有物を売買するような場合にはこちらに該当します。 以上から、上記のような結論となります。
回答に対するご相談者のお返事
質問のご回答拝見いたしました。このような質問に丁寧にお答え頂き誠にありがとうございます。

とても分かりやすいご回答で、納得することができました。また、わざわざ弊社ホームページまでご覧頂き、お答えくださったことを感謝いたします。

これからもお世話になることがあると思いますが、その時は何卒、ご指導お願いいたします。また、すばやくご回答頂けたにもかかわらず 返信が遅れましたことを大変申し訳なく、お詫びいたします。繰り返しとなりますが、誠にありがとうございました。
ご相談内容
当方入社3ヶ月目の社員がおたふく風邪にて欠勤し、当方賃金明細に皆勤手当てなどないため基本給を日割りして引きました。そのことについておたふく風邪は伝染病なので、日割りはおかしいとのクレームがあります。どのようにしたらよいでしょうか。
回答
社員がおたふく風邪に罹患した場合、会社としては当然にその社員と他の社員(場合によっては顧客も)との接触を断たねばなりません。他の社員も罹患し業務に従事できなくなれば、それだけ会社の業務が停滞することになるからです。このため、会社側から自宅待機命令を発令するケースもあります。

今回は、文面からして社員本人が伝染病だから出社してはいけない、と判断して欠勤を申し出たように受け取れます。この社員としては、伝染病で出社してはいけないから出社しなかったのであり、自分の意思で欠勤したわけでもないのに、なぜ給与の欠勤があるのか納得いかない、ということでしょう。

会社から見ると、欠勤は欠勤であり、労務の提供がなかったのだから「No work no pay」の原則により、労務の提供のなかった時間分の給与を支給する義務はない、と考えるのは当然で、今回は御社の対応には問題はないと考えます。

ただ、就業規則に欠勤時に給与から欠勤日数相当分を控除する旨の規定があるなど、欠勤控除するための根拠があることが前提です。この規定がない場合、過去から控除しており、会社の社員の大半もそれを当然と認めてきているなど、半ば慣習法的になっているなら、欠勤控除は可能と思われます。一応、就業規則があるという前提で話を進めますが、今回の欠勤に際し、もし、社員本人が出勤すると言い張ったら御社はどう対応したでしょうか?出勤停止を命じたでしょうか?もし出勤停止を命じたなら、この欠勤は会社側に原因がある休業とされる可能性もでてきます。そうなれば、会社の都合で休業させたことになりますので、この場合、労基法第26条の規定により平均賃金の60%以上を会社は支払わなければならなくなります。

今回のこの社員の欠勤は、この社員の非と断ずることも酷であり、また、労務の提供がないのに給与を全額払うのも御社としては合点がいかないと思われますので、欠勤3日間については60%分を支給し、4日目以上の欠勤については健康保険の傷病手当金で対応することにしてはいかがでしょう?傷病手当金は4日目から支給されますので、3日以内の欠勤については出勤停止命令の発令にも相当する可能性があることを考慮して、3日以内に限って会社が支給するのです。 これはあくまでも一案ですのでご参考になさってください。
回答に対するご相談者のお返事
薦田様早速のお返事ありがとうございました。とても納得のいくご回答でとても参考になりました。 就業規則の作成など一度お電話をさせていただきご相談をしたいと思っております。宜しくお願いいたします。
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